ここ数年、ニュースを読んでいると必ず目にする言葉がいくつかあります。
- ビットコイン(仮想通貨)
- ブロックチェーン
- クラウド型会計ソフト
- クラウドファンディング
あまり関心がなくても、意識していなくても、サブリミナルのように、これらのキーワードが頭に刷り込まれている方も多いのではないでしょうか?
実は、これらのキーワードはすべて「フィンテック」と密接な関係にあります。近年急激に成長している業界です。
フィンテックとは?
Fintech(フィンテック、FinTech、Financial technology)とは、情報技術(IT)を駆使して金融サービスを生み出したり、見直したりする動きのことである。従来から金融業界ではItC技術を活用されていた中、2010年代以降、フィンテックとして注目が高まる理由は、インターネット関連技術等により従来の大手金融機関が独占していた業務を個人や新興金融企業が可能になったことにより業界秩序並びに社会構造が変化する兆候が語られるからである。
引用:ウィキペディア
「フィンテック」という言葉は、「ファイナンス」と「テクノロジー」の組み合わせにより生まれました。簡単にいえば、「お金に関するサービス」です。「人工知能」や「ビッグデータ」とも密接に関わっています。
身近なフィンテック
僕らの生活とまったく関係ない技術と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
- インターネットバンキング
- クラウド型会計ソフト(マネーフォワード/Zaim/freeeなど)
- 電子決済
など、僕らの生活と深く関わりがあります。「Apple Pay」や「おサイフケータイ」なども、身近なフィンテックと呼べるでしょう。
重要なキーワード
フィンテックを語る上で重要なキーワードはいくつかあります。
ブロックチェーン
ブロックチェーンとは、分散型台帳技術、または、分散型ネットワークである。元来、ビットコインの中核技術としてSatoshi Nakamotoによって考案、実装された技術を独立させたものである。
ブロックチェーンは多数のノードに同一の記録を同期させる仕組みである。ノード間の記録に差異が生じた場合には、一定のルールに基づく多数決によって正統な記録を決定することにより、記録の同期を確保していく仕組みとなっている。また、既存の記録(ブロック)に新しい記録を追加する際に、チェーン状に次々と追加していくことから、ブロックチェーンと呼ばれている。
引用:ウィキペディア
ビットコイン
ビットコイン(英語: Bitcoin)とは、公共トランザクションログを利用しているオープンソースプロトコルに基づくPeer to Peer型の決済網及び暗号通貨である。
ビットコインは中本哲史(サトシ・ナカモト (Satoshi Nakamoto))を名乗る人物によって投稿された論文に基づき、2009年に運用が開始された。
ビットコインシステムはPeer To Peerネットワークにより運営され、トランザクション(ビットコインの所有権移転。取引)は仲介者なしでユーザ間で直接に行われる。このトランザクションはネットワークに参加しているノードによって検証され、ブロックチェーンと呼ばれる公開分散元帳に記録されていく。トランザクションでは通貨単位としてビットコイン(BTC)が使用される。このシステムは中央格納サーバや単一の管理者を置かずに運営されるので、米国財務省はビットコインを分散化された仮想通貨というカテゴリーに分類している。ビットコインは最初の暗号通貨とも言われるが、DigiCashやRippleといった先行システムが存在し、それを最初の分散化されたデジタル通貨として説明するのがより正確である。ビットコインは、この種のシステムの中では最大の時価総額を持つものである。
引用:ウィキペディア
主要企業・大手企業
ではここから、業界地図2017年版を片手に、フィンテック業界の主要企業・大手企業をご紹介していきます。
今回登場する企業は以下の通り。ベンチャー企業・スタートアップ企業が多いです。
- BearTail
- マネーツリー
- Zaim
- マネーフォワード
- NTTコミュニケーションズ
- freee
- ビットフライヤー
- お金のデザイン
- メタップス
- BASE
- バンクガード

引用:日経業界地図2017年版
家計管理
個人向けの家計簿アプリ・サービスを提供している企業です。
BearTail(ベアテイル)
レシートをカメラで撮影するだけの全自動家計簿アプリ「Dr.Wallet」を提供している株式会社BearTail。人力による正確性がウリです。
2013.8 – Dr.Wallet リリース
一生使えるお金管理サービスDr.Walletを開始。
2014.7 – Dr.Wallet アップデート
銀行口座連携がアップデート。1300の金融機関と連携。
2015.12 – Dr.経費精算 パーソナルプランリリース
個人事業主の方の確定申告データ作成を最短で行う。
2016.2 – Dr.経費精算 コーポレートプランリリース
法人の方の社内経費精算時間の最小化を実現。
引用:会社概要
マネーツリー
セールスフォース・ドットコムやメガバンク系ファンドからの大型出資を受けているマネーツリー株式会社。Apple Watchにも対応している「Moneytree」を提供しています。
マネーツリー株式会社は複数の銀行口座やクレジットカード、ポイントサービスの明細をまとめて表示する個人資産管理サービスを提供する東京都渋谷区の企業。Moneytree(マネーツリー)は2013年4月にリリースされた。
複数の銀行口座やクレジットカードの明細をまとめて表示するiOSアプリ。主な特徴としては、モバイルファースト、シンプルなインターフェイスなどがあげられ、2013年12月には、アップル社のApp Store BEST OF 2013に選定された。また、プライバシー保護においても、国内資産管理アプリとして初のTRUSTeマークを取得している。2014年4月にはiPadバージョンをリリースし、同年に発表されたアップル社の選ぶApp Store「BEST OF 2014」に選ばれている。App Storeにおいて、2年連続の受賞は非常に稀である。また、各界の著名人にもファンが多く、m-floの☆Taku Takahashiや歌手の福原美穂は、アンバサダーとして協力している。
引用:ウィキペディア
現在はAndroid版も提供されています!
Zaim
レシート撮影による完全自動家計簿アプリ「Zaim」を提供している株式会社Zaim。Dr.Walletと違い、人力ではありません。規模はトップクラスです。
Zaim は、「もっと、お金に、楽しさを!」をテーマに誰にとっても使いやすく、ためになる、長く続けられる国内最大級の家計簿サービスです。Android, iPhone, iPad, Web でご利用いただけます。クチコミだけで、App Store, Google Play の 2 大アプリマーケットにおいて 3 年以上に渡りランキング上位を維持。レシート自動入力・金融機関からの自動取得・スーパー特売連携などの独自機能を多数搭載して多くのご利用者に愛用いただいています。
引用:サービス概要
マネーフォワード
僕も愛用している「マネーフォワード」を提供している株式会社マネーフォワード。レシート撮影機能もありますが、カード連携による元祖「全自動家計簿アプリ」的なサービスです。
マネーフォワードは、資産管理・家計管理ツール「マネーフォワード」およびクラウド型会計サービス「マネーフォワード 確定申告」「マネーフォワード For BUSINESS」などを提供している日本の株式会社。「お金を前へ。人生をもっと前へ。」をビジョンに 「新しい金融サービス、世界最高のお金に関するインターネットサービスを創る」ことを目指している。
引用:ウィキペディア
NTTコミュニケーションズ
「Kakeibon(旧OCN家計簿)」を提供しているNTT傘下のNTTコミュニケーションズ。他の家計簿アプリと比較すると、規模が小さめです。
NTTコミュニケーションズ株式会社(エヌ・ティ・ティ コミュニケーションズ、英語: NTT Communications Corporation)は、日本の大手電気通信事業者で、NTTの子会社である。通称「NTTコム」であるが、NTTグループには「NTTコムウェア」という会社もある。
引用:ウィキペディア
企業会計ソフト
企業向けの家計簿アプリ・サービスを提供している企業です。
freee
企業版の家計簿アプリのようなサービス「freee」を提供しているfreee株式会社。これぞまさにフィンテック。
freee(フリー) は、freee株式会社(フリー)が開発している個人事業主、中小企業向けのクラウド型会計ソフトウェアである。
2013年3月19日、サービスを開始。ウェブ口座の取引明細から会計帳簿を自動生成し、取引明細のテキスト解析を行い、自動的に会計帳簿にデータを振り分けていくことができる。また、テキスト解析が間違っていれば勘定科目を選択して指定し直すこともできる。サービス開始2週間で約1600事業所、2万7200件の明細処理を実行した。
2015年6月には、会社設立に必要な書類をオンライン上で作成できる「会社設立 freee(フリー)」の提供も開始した。
引用:ウィキペディア
ビットコイン
冒頭でご説明した「ビットコイン」を扱っている企業です。
ビットフライヤー
ビットコイン取引量が日本一の「bitFlyer」を運営している株式会社bitFlyer。リクルートやSBI・三菱のベンチャーキャピタルが株主になっています。
私たちは2014年の会社設立以来、お客様に安心、安全に使って頂けるビットコインプラットフォームを目指してビットコイン販売所、取引所を運営しております。
弊社のビットコイン取引所、販売所はサービス開始以来順調に成長し、ユーザー数は20万人超、1ヶ月の取引高は200億円超と、日本最大のビットコイン取引所となっています。
弊社のビットコイン取引所・販売所を世界中で利用できるサービスに成長させるため、今後はヨーロッパ、アジアを中心にグローバル展開を進めていきます。
また、ブロックチェーン技術を活用した新サービスの研究開発も行っており、ブロックチェーンを使ったサービスの創出にも取り組んで参ります。
引用:採用情報
資産運用
データに基づき冷静に資産運用をしてくれるサービスを提供している企業です。
お金のデザイン
ユーザーの特徴に合わせて最適な資産運用をしてくれる「THEO(セオ)」を提供している株式会社お金のデザイン。
株式会社お金のデザイン(英文社名:MONEY DESIGN Co., Ltd. )は、フィンテック(金融×IT)分野における資産運用関連のスタートアップ企業。
ロボアドバイザーTHEO(セオ)という名称でサービスを開始している。100,341名がTHEOを体験(サイト訪問)しており、個人投資家の期待リターンは5.0%(あくまでシミュレーションベースであり実績ではない)としている。10万円から口座開設が可能。 ETFを自動で選んでくれる業務に対する対価として、預かり資産1%を手数料とし、大手証券会社のラップ手数料1.4%~1.6%と比べると割安と同社は謡っている。他方で、三菱UFJ信託や米国のロボアドバイザーは手数料無料であることから、それらと比較すると割高と言える。従って、手数料が高いかどうかは運用実績次第であるため、向こう5年~10年程度の資産運用実績を見極めてから、顧客が判断するものとなる。
引用:ウィキペディア
決済
決済サービスを提供している企業です。
メタップス
業界最安値(執筆時点)の決済手数料で利用できる「SPIKE」を提供している株式会社メタップス。無料で利用可能です。
株式会社メタップスは、東京都新宿区西新宿に本社を構えるIT企業。日本国外への展開に意欲的であり、2011年から国外進出を開始、2015年7月31日時点で8ヶ国に拠点を有する。
SEO(検索エンジン最適化)や共同購入クーポンサイトの事業を主として行う、イーファクターとして2007年に創業したが、2011年からは、2015年現在の主力産業である、metaps事業へ着手する。同年、社名を2015年現在のメタップスに変更し、2013年にオンライン決済サービスのSPIKEを発表。2015年8月28日に利益赤字で東証マザーズへ上場。
引用:ウィキペディア
BASE
無料でネットショップを開くことができるサービス。こちらも無料で利用可能です。
誰でも簡単にネットショップを開く事が出来るサービスです。年会費用、月額費用、登録費用等は一切いただきません。
引用:BASEって何ですか?
セキュリティー技術
フィンテックのセキュリティー技術を提供している企業です。
バンクガード
- スーパー乱数表:ネットバンク不正送金対策技術
- 読取装置不要手のひら決済技術
- 添付ファイル安全送信技術:二経路完全暗号
- 振込詐欺対策技術
引用:バンクガード株式会社
などの最新フィンテック技術を提供しているバンクガード株式会社。フィンテックの発展に欠かせない技術です。
まとめ
他の業界のように、「何十年も前から存在する企業」が少ないことからも、これからどんどん成長・拡大していく業界だということがわかります。
ちなみに、業界天気予報は、予想通り「晴れ」でした。今のところ安泰ということです。前にも書きましたが、僕が今大学生なら、公務員よりも「フィンテック業界の企業への就職」を選ぶでしょうね〜
ということで、フィンテック業界の主要サービス・企業のご紹介でした!他の企業の研究もしたい方は業界地図2017年版を読んでみてくださいね!