先日、これからは「脱求人メディア」をしてGoogle for Jobs対応の自社メディアを作るのが今最も費用対効果が高いと思うという記事を書きました。
ただ、自分たちのサイトで求人するからと言って何をしてもいいわけではなく、いくつか守るべきルールもあります。
中には「え、これって本当はダメだったの!?」みたいなものもあるので、メディアを作る人も求人する企業も最低限のルールは覚えた方がいいと思います。
以下、そこら辺について詳しくお話しします。
法律を遵守しよう
大手求人サイトやハローワークで求人募集をする際、「こういった文言(文章)は使えないんですよ」と言われたことはありませんか?
よくあるのは以下のような文言ですね。
- 女性限定
- 20代限定
- 元気な人だけ
- 近くに住んでいる人限定
簡単に言うと、何かを限定したり差別的な表現をするのは基本的にNGです。
(性別と年齢の限定は本当によくありがちなのでご注意ください)
中には例外もあり、例えば「長期的なキャリア形成のために35際以下の方を募集したい」なんて場合は「例外事由 3号 イ」の例外事由を記載します。
また、その他のよくある例外としては、性別を限定したポジティブアクションと呼ばれる募集方法もあります。
こういった記載ルールは、「職業安定法」や「男女雇用機会均等法」といった法律に関係しており、求人メディアはもちろんのこと、民間企業の求人ページであっても遵守しなければいけません。
(念のため、最寄りの労働局に確認しましたがハッキリとそう言われました)
僕が営業マンだった頃によくあったのが「お客さんの反応がいいから若い女性だけ募集したいんだよね〜」という要求。
こういった要求は業種関係なく本当に多かったんですが、普通にダメなので自社の求人ページであってもご注意ください。
Google for Jobsの掲載ルールは?

Google for Jobsは世界的に展開しているサービスですが、日本でサービスを提供する以上はGoogle for Jobsも日本のルールを守る必要があります。
ですので、先述のような性別や年齢を限定した募集、差別的な表現などはNGです。
Google for Jobsのサービス開始からすでに半年以上経っていますが、これらのルールを守れていない求人が散見されるので、大丈夫かなと心配してます。
冒頭で紹介した記事では「これから既存の求人サイトの多くは淘汰されていくと思うよ」とお話ししていますが、僕がまだ人材業界の営業として働いていたらこれをクライアントに訴えると思いますね。
「自分たちのホームページで求人するのはいいですが、大手の求人サイトの方が掲載ルールが厳しくしっかりしているので安全ですよ。Google for Jobsにも掲載できますし」みたいな。
ここら辺の掲載ルールに関してはGoogleのアルゴリズムで対応できるはずなので、いつかは自動で検閲(校閲)されるとは思いますが、ユーザークレーム任せにせずに日本の仕様にも早く適用させた方がいいと思いますね。
大手の求人サイトではNGだけどGoogle for Jobsに掲載されている求人
先述の事情を踏まえると当然ですが、限定表記や差別表記をしている求人をけっこう見かけます。当然、大手以外の求人サイトや自社採用ページでです。
さらに、「これ確か大手だと掲載できないよな…」という求人もチラホラ。
例えば、「チャットレディ」って掲載NGな求人だった気がしますが、ありましたね。
(この求人に至っては限定表記も…笑)

あと、耳かきのスタッフも大手は掲載NGだった気がしますが、ありましたね。
(現に、大手求人サイトには一切掲載されていませんでした)

エステ系は「表向きはエステのお店だけど、実態は性的なサービスを提供するお店」みたいなパターンも多いので、けっこう審査も厳しくてですね。
この求人を掲載しているのはローカルで展開しているメディアみたいですが、Googleはどう動くんでしょう。
求職者側のリテラシーも必要
今は多分、「Google for Jobsはまだ全然厳しくないからやりたい放題ですよ!」とわざとやっているケースと、「すみません…知りませんでした…」と悪気なくやっているケースがあると思います。
いずれにしても、仕事を探す人たちのリテラシーが少なからず必要になるかと思うので、「この求人大丈夫かな?」と不安に思ったら、ホームページやSNSアカウントがあるかどうか調べたり、何かしらアクションをした方がいいと思います。
(そういう意味では大手の求人は「比較的」安全ですね)
アウトな求人があったらGoogleへ通報を。