そういえば、「業界地図って何?」「どうやって使うの?」という根本的なことを説明していませんでしたね。最近の就活事情を見る限り、業界地図を最大限活用できている就活生も少なそうで心配してました。
仕事柄、この本はマストアイテムだったりしたんですが、就職先で悩んでいる学生も絶対読むべきです。そして、転職を考えている社会人・大学に入る前の高校生なんかも、読んでおいて損はありませんよ。
業界地図とは?
業界地図とは、
- 主要な企業の情報
- 企業同士の関係性
- 業界の基礎知識
- 最近の動向
- これまでの出来事
などが、地図のように直感的に視覚的にわかる本です。世界にはたくさんの業界があるので、この「視覚的にわかる」というのが支持される理由です。
業界地図が活躍するシーン
もし、あなたが「航空会社」について調べるなら、どうやって調べますか?きっと、参考本を読んだり、ウィキペディアで調べたりするはずです。
でも、その膨大な情報を相手にするのは簡単ではありませんよね。「どんな情報が重要で、どんな情報が求められているか」を整理するのは大変だからです。

日本の航空会社って何社くらいあるのかしら?

ANAとJAL以外の航空会社の業界規模ってどのくらいなんだろう?
こんな悩みを抱えてしまいますよね。こんな時に役立つのが業界地図です。
業界地図にある情報
具体的にどんな情報が業界地図にあるのでしょうか?目次の一部をご紹介します。

日経業界地図 2016年版
ご覧のように、あらゆる業界を勉強できることが分かります。全179項目もありますが、1項目だけでもお腹いっぱいになる内容です。
さらに、こんなデータもあります。
この情報を自力で集めるとすると、どれほどの時間がかかるでしょうか?これはほんの一部です。目次で分かるように、読み切れないほどの情報が業界地図にはあります。
業界地図の使い方
では、実際に業界地図を見てみましょう。業界地図の212ページに「空運」のページがあるので解説してみます。実際のページがこちら。

日経業界地図 2016年版
業界天気図
右上にある天気マークは、業界の先行きを表しています。
- 晴れ→好調
- 曇り→まあまあ
- 雨→不調
航空業界の天気図は「晴れ」なので、2016年度も好調ということが分かります。
企業同士の関係性
これは、企業の関連性・つながりを表したものです。国内トップのANAを中心に見てみると…
- ピーチ・アビエーションに出資している
- バニラ・エアを100%子会社化した
- 日本貨物航空との提携が解消した
などの情報が一目で分かります。
基礎知識・最近の動向
- 原油安が業界の追い風となっている
- スカイマークがLCCとの競争に敗れて経営破綻してしまった
など、業界に関する知識を深めることができます。
これまでの出来事
業界の年表として、主要なニュースが載っています。その下には、重要なキーワードも載っています。
以遠権とは?
相手国を経由してさらに先にある別の区間についても営業運航を行う権利。
引用:日経業界地図 2016年版
広く深く効率的に勉強できる本
いかがですか?「業界地図」面白いですよね。企業研究するにあたり、「広く浅く」か「狭く深く」かを選択する必要はないんです。この本があれば「広く深く」知識を得ることができるからです。
全く新聞を読まない人もいると思いますが、この本さえあれば大丈夫。ぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか?