その性質から、ギャンブルだと誤解されてしまう株式投資、いわゆる「株」。
実は、僕も、株式投資を始めるまでは、「株って危険だよね」「初心者は絶対やらない方がいいよね」と思ってました。
それはあながち間違ってなかったりするんですが、みなさん、1ミリも株に興味がないかと聞かれれば、そんなこともないのではないでしょうか?
そもそも「株式投資」って何?
まず、そもそも「株式投資」とは何なのでしょうか?そこから掘り下げてみましょう。
株式投資とは文字通り、企業が発行している「株式」に「投資」すること。もっとわかりやすく言うと「企業の一部を買うこと」です。
企業によって大きさ(事業規模・企業価値)は違うので、トヨタなどの大きい会社だと、その一部を買うためのお金もたくさん必要になりますが、反対に、小さい会社だと、少しのお金で済みます。
儲かったり損をしたりする仕組み
次に、株式投資で儲かったり損をしたりする仕組みにフォーカスしてみましょう。
企業は日々、ビジネスをしているので、変化が止まることはありません。常に大きくなったり小さくなったりします。風船のようなイメージですね。
すると、企業の大きさに比例して、「企業の一部」も大きくなったり小さくなったりするので、企業が小さくなれば一部も小さく、企業が大きくなれば一部も大きくなります。
重要なのは、「企業の価値」と「企業の一部の価値」も比例するということ。企業が大きくなれば価値は上がり(儲かる)、企業が小さくなれば価値は下がります(損をする)。
株式投資の難しさ
つまり、株式投資の基本は、成長し続ける企業(大きくなっていく企業)を見極めて、投資をする(企業の一部を買う)ことです。
まぁ、想像に難くないと思いますが、それを見極めるのは至難の業です。
- 成長しているように見えていたけど、実際は成長していなかった
- 事業は好調だったけど、社内環境が最悪でコンプライアンス違反をしていた
- 企業の成長が不正によるものだった
- 事業は好調だけど、円高などの外部要因に影響されて赤字になってしまった
- 悪意を持って株価を操作する人がいた
- その企業の価値を多くの投資家がまだわかっていない
など、僕らはもちろんのこと、ビジネスをしている企業でさえ予測することが難しいことも多々あるからです。
株式投資はいつから始めればいいの?
さて、そんな難しい株式投資ですが、「じゃあ、いつから始めればいいの?」と思ってしまいますよね。
僕は慎重な性格なので、SBI証券に口座開設してから半年ほど放置していましたが、今考えると、「株式投資に興味を持って色々と調べ始めた時」に始めても良かったかなと後悔しています。
というのも、勉強すればするほどリスクは低くなるかもしれませんが、正直、実際にやってみて学ぶ方が効率が良いんです。
おそらく、「損をしたくない」という気持ちから、自然に知識を得ようとしているんだと思います。
わかりやすい例だと、僕は、今まで頑張って読んでいた日本経済新聞を「楽しく読める」ようになりました。今でも欠かさず楽しく読んでいますよ。
株って借金するんでしょ?
これもよく勘違いしている方がいるので掘り下げますが、株式投資をする人全員が借金のリスクを負うわけではありません。というか、借金をする人の方が圧倒的に少ないはずです。
株式投資には主に2通りの投資方法(取引方法)があります。
- 現物取引(自分の持っている資金で取引する方法)
- 信用取引(保証金を預けて証券会社からお金や株を借りて取引する方法)
「現物取引」は、自分の持っている資金以上の投資はできないので、借金もできません。
一方の「信用取引」は、自分の持っている資金以上の取引ができるので、形式上は借金をすることになります。
しかし、その信用取引にも「追証」と呼ばれるシステムがあり、よっぽどリスキーな取引をしなければそう簡単に借金をすることもありません。
追証とは?
信用取引の委託保証金には「最低保証金維持率」が定められています。これは信用取引をしている金額に対して、最低でも常にこれだけは維持しなければならないという保証金の割合のこと。代用有価証券が値下がりしたり、信用取引をしている銘柄に含み損が生じたりした場合、委託保証金がこの「最低保証金維持率」を保つために必要な額を下回った時には不足分の保証金が追加で必要になります。これが追証です。
借金をする場合
つまり、株式投資で借金をするパターンは主に2通りです。
- 現物取引で大きな投資がしたくて、消費者金融からお金を借りる
- 信用取引で大きな取引をして失敗し、消費者金融からお金を借りる
すごく悪い言い方をすると、結局これは「ギャンブル依存症」みたいなもんです。株式投資が特別危険というわけではありません。
借金をしてまでパチンコをしたり、銀行口座にお金が1万円しかないのにクレジットカードで50万円分の買い物をするのと同じことです。
ギャンブルと株式投資の違い
ちなみに、パチンコや競馬などの「ギャンブル」と一緒にされる株式投資ですが、実は、大きく違う点があります。
それは、「失敗が少ない」ことです。なぜなら、株価が下がっても、株を売らない限り、企業が倒産しない限りは「損をしない」からです。
そして、株価が下がった状態で株を売っても、投資したお金すべてがなくなるわけではありません。
【具体例】※単純計算の場合
- 株価500円の企業の株を100株買う(5万円分)
- 株価が400円になった時に売る(株価マイナス100円×100株=マイナス1万円)
- 手元に4万円戻ってくる
これが、いわゆる「ギャンブル」との違いです。
NISAとは?
最後に、「NISA(少額非課税投資制度)」についても軽く触れてみます。
通常、株式投資は、株を売って利益が出た時や、配当金をもらう時に税金がかかります。
しかし、NISAを活用すると、年間120万円までの取引が非課税になります。期間は最長で5年間。
1年間まるまるNISAを活用しなかったから翌年は240万円分非課税…になれば最高ですが、翌年への繰越はできません。
とは言っても、投資可能枠が年間120万円分もあるので、デイトレードでもしない限り、そうそう上限を超えることもありません。
NISAについては「ただただお得な制度」という認識で十分なので、必ずNISAの口座を開設するようにしましょう。
まとめ
僕も昔そういう考えだったので、「株式投資は初心者にはムリ」という考えも理解できますが、やりもせずに経験者になれないことも事実です。
いきなり100万円ほどの大金を用意する必要はなく、5万円以内で投資できる銘柄も数多くあるので、まずは、どんなもんか試しみるのも良いでしょう。
株式投資を始めるには口座を開設する必要がありますが、「楽天証券」か「SBI証券」がおすすめです。どちらも大手の安心感と使いやすさが魅力ですよ。