最近、池上彰さんと佐藤優さんの著書「僕らが毎日やっている最強の読み方」という本を読んだんですが、その中でちょっとだけ気になったことがありました。
それは、池上さんが、新聞や書籍を「紙」で読んでいること。(佐藤さんも数年前まで紙で読んでいたらしいです)
「池上さんのことだから、きっと何か特別な理由があって紙媒体を選んでいるんだろうなぁ」と思ってたんですが、その理由は「普通」でした。
電子書籍に切り替えるタイミングがない
その普通の理由とは、「電子書籍」という新しいツールを試す時間がない(紙媒体を読む習慣を変えることができない)というもの。
池上さんクラスになると、多忙な日々を送っているはずなので、納得できる理由ですが、正直…
「え?そんな理由で紙の本読んでるんだ…!」と思ってしまいました(小声)
もうちょっとこう、紙の本を読むメリットを、
- 売ることができる
- 共有することができる
- デバイスを充電する手間がない
- 紙の本じゃないと読めない本(電子化されていない本)がたくさんある
みたいに説明してくれるかと思っていたので、意外でしたね。
共著者である佐藤さんは「紙媒体より電子書籍の方が早く読めるし、機能が豊富で便利」と言ってますが、僕も同じ意見です。
有形物は「売り切れ」があることが最大のメリットだと思う
ただ、紙媒体には、電子書籍にはない「明らかなメリット」があるとも思っています。正直、先程の紙の本のメリットは、メリットと言えるほどでもないので。
その明らかなメリットとは、有形物には「売り切れ」があることです。ユーザーのメリットというよりは、出版社側のメリットですが。
電子書籍には、基本的に「売り切れ」という概念がありません。形がないもの(無形物)なので、売り切れることがないからです。
でも、普通に考えれば、在庫がないことは機会損失ですよね?なぜ「売り切れ」があると、メリットになるのでしょうか?
「売り切れ」は相対的価値を上げる
そのメリットとは、売り切れることにより、その物の価値が相対的に上がることです。
「大衆効果」に近いものがありますが、「売り切れる=みんながこぞって買っている=人気」と思ってしまいますよね?
例えば、商品の説明欄に、下記のような文字があれば、僕はつい気になってしまいます。
- 即SOLDOUT!
- 完売御礼!
- 売り切れ必至!
- 大人気のため入荷待ち!
この心理を悪用した「品薄商法」と呼ばれる、元々の在庫を少なくし、わざと品薄状態にして、購買意欲を高める方法もあるくらいですから、その力は侮れません。
無形物も「売り切れ商法」が使えるか?
品薄商法はもちろんユーザーに支持されないはずですが、有形物限定の「売り切れ商法」が無形物の販売で使えないのはもったいないですよね。
- ダウンロードされすぎて売り切れました!
- 用意してあった10万ファイルがすべて完売!入荷待ちです!
とか、おかしな話なので。
納得できるのは「アクセス過多でサーバーダウンするほどの人気!」みたいな表現でしょうか。もしくは「ダウンロード数」を誇張したり。
- 100万部売れたベストセラー
- 100万回ダウンロードされたベストセラー
うーん…やっぱり、「ダウンロード」だとあんまり購買意欲が高まりませんね…笑
まとめ
個人的には、無形物で代替できるのであれば、有形物より無形物の方が利便性が高いので好きですが、「希少性」という点では、有形物に軍配が上がるでしょう。
そう考えると、僕の記事広告サービスなんかも、1ヶ月1本限定にし、「今月の記事広告枠は売り切れました!」とか「前回すぐに売り切れた記事広告サービスです!」みたいに訴求すると、効果が上がりそうです。
「絶対的価値」を生み出すのは当然のことですが、「相対的価値」を効果的に高めていくことが、これから必要な戦略かもしれませんね!