WEBサイト(ホームページ)での求人情報の紹介は許可が必要?

参入障壁の低さから、次々と新しいWEBサイトが登場する求人広告業界。

企業の求人ページをまとめたものから、SNSと連動したものまで、求人サイトの種類は様々ですが、共通しているのは「求職者と企業のマッチング」です。

ただ、「仕事を紹介する→それを見て応募できる」という仕組みさえ整っていれば問題ないかというと、そんなことはありません。場合によっては、厚生労働大臣の許可を受ける必要があります

そこで今回は、許可が必要なケース、許可が必要ないケースについて、厚生労働省のページから引用しながら情報をまとめてみます。

「職業紹介」に該当する場合は許可が必要

まず、大前提として、「職業紹介」に該当する場合は厚生労働大臣の許可が必要です。

職業安定法第4条第1項では、「職業紹介」を「求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあつせんすること」と定義しています。

簡単に言うと、下記のようなケースが、雇用関係の成立を斡旋(あっせん)していることになります。

 

企業

めっっちゃ人手不足。誰か働いてくれないかな〜

斡旋者

仕事探してる人探してきますよ!紹介するんで、待っててください!

求職者

はぁ。全然仕事が決まらない。どうしよう…!

斡旋者

ちょうど、あなたにぴったりの企業があるんで紹介しますよ!

 

ただ、厚生労働省のページにもあるように、上記と似たようなケースでも、斡旋行為かどうかの線引が難しくなりました。

大局的な視点だと斡旋にあたる行為なのに、局所的には斡旋ではないかも…?というケースが増えてきたわけですね。

そこら辺を厚生労働省も理解しているようで、同ページにて例を紹介しているんですが、若干わかりづらい部分もあると思うので、さらに具体的にご紹介します。

WEBサイト上の職業紹介に該当する行為

下記のケースは、職業紹介に概要するので許可が必要です。

求人者(企業)または求職者に積極的に連絡する

さきほどご紹介しましたが、WEBサイト運営者が最も気をつけなければいけないのは、このケースです。

情報提供事業者が、自ら積極的に求職者又は求人者に連絡を行い、応募又は採用の勧奨、採用面接日時の調整、情報の追加的提供等を行うことは、雇用関係成立のための便宜を図るものといえ、職業紹介に該当する。

なお、これらを全てオンライン上で行うとしても、情報提供事業者と求職者又は求人者との連絡手段として従来の面談、電話、ファックス、郵便等の代わりに電子メールを用いるに過ぎず、職業紹介に該当するか否かの判断に影響を与えるものではない。

 

平たく言うと、「エージェントサービス」や「スカウトサービス」みたいなものですね。

  • あなたにぴったりの仕事がありますが、応募しませんか?
  • 貴社にぴったりの人材がいますが、面接しませんか?

などの連絡はNGになります。

注意しなければいけないWEBサイト運営者

なぜ、このケースが最も注意が必要かと言うと、WEBサイトを通じて、個人情報を知り得るWEBサイト運営者がいるからです。

例えば、WEBサイト上で会員を募っていて、その中に、「人手不足の企業の担当者」と「求職者」がいたとします。

この時、この両者がお互いにコミュニケーションをとれれば問題ありませんが、WEBサイト運営者が仲介すれば職業紹介に該当することになります

「へ〜、〇〇さんのところで、スタッフ募集してるですね。あ、△△さんがちょうど仕事探しているはずなので、紹介しますよ」みたいなケースは、あり得る話だと思うので、ご注意ください。

求人者(企業)または求職者の情報を集めて提供する

求人系に特化したWEBサイトでなければ、あまりないと思いますが、下記のケースも職業紹介に該当します。

情報提供事業者が、「貴方にふさわしい仕事を面倒見る」、「貴社に最適の人材を紹介する」等とうたって求職者又は求人者を募り、当該求職者又は求人者に対し、あっせんしようとする求人又は求職者の事業所名、氏名、電話番号等をインターネットを通じて提供することは、全体として職業紹介に当たる。

 

  1. 求人者(企業)の情報を集める
  2. 求職者の情報を集める
  3. 1と2をサイト運営者の意思でマッチングさせる

というWEBサイトを運営している方もいるかもしれませんが、これも許可が必要なのでご注意ください。

WEBサイト上の職業紹介に該当しない行為

さて、一方の職業紹介に該当しない行為ですが、判断基準は明確でシンプルです。

それは、求人者(企業)と求職者の雇用関係の成立に直接的に関与しないこと。

情報提供事業者のホームページ上にある求人の求人者又は求職者に対し、求職者又は求人者が当該ホームページを経由して電子メールを送信することにより直接オンライン上で応募又は勧誘できる仕組みを設ける場合には、情報提供事業者が通信内容に加工を行うものではなく、求職者又は求人者に対して必要なメールアドレスを提供しているに過ぎず、このことによって職業紹介に該当するものではない。

なお、当該電子メールについて情報提供事業者がフォームを定め、求職者又は求人者が当該フォームに必要事項を順次入力して作成する方式による場合も同様である。

 

つまり、WEBサイトに求人情報(または求職者情報)を載せることは、まったく問題ありません。

そして、それを求職者(または企業)が見て、メールまたは応募フォームで応募することも問題ありません。

ただ、WEBサイト運営者が直接的に求人者(企業)または求職者の情報を提供するのは許可が必要です。

一般的な求人サイトを運営するなら許可は必要ない?

先ほどの説明を見る限り、ちょっと意外かもしれませんが、スカウトサービスやエージェントサービスがない一般的な求人サイトであれば許可が必要ないことになります。

例えば、さきほどご紹介した職業紹介に該当するケースも、

  1. 求人者(企業)の情報を集める
  2. 求職者が自由に2の求人を探せて応募できるようにする

という仕組みにすれば、許可が必要ないわけです。あくまでも、求人を斡旋しているわけではないので。

ただ、気になるのは、「斡旋をしなければ(その意志がなければ)、求人者(企業)の情報を集めてもいいのか?」という点です。

情報提供事業者が、「貴方にふさわしい仕事を面倒見る」、「貴社に最適の人材を紹介する」等とうたって求職者又は求人者を募り、当該求職者又は求人者に対し、あっせんしようとする求人又は求職者の事業所名、氏名、電話番号等をインターネットを通じて提供することは、全体として職業紹介に当たる。

ざっくり言えば、「情報を集めてインターネットを通じて提供するのはダメ」ということですが、

  • WEBサイト運営者がインターネットを通じて(メールやSNSなど)直接提供するのがダメなのか
  • そもそも、WEBサイトとしてインターネットを通じて情報を提供するのがダメなのか
  • 斡旋しようとしなければ、その意思がなければ、どちらでも問題ないのか

解釈がわかれるところだと思います。

僕は先述の通り、一般的な求人サイトであれば許可が必要ないと解釈しましたが、気になる方は一度問い合わせてみても良いかもしれませんね。

まとめ

普通のWEBサイトであれば、企業の求人情報を載せることも少ないと思いますが、載せるだけなら特に問題ないのでご安心ください。(もちろん、金銭の授受も問題ありません)

以上、ご参考までに!

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この記事を書いた人 :

WEBメディア「MORIAWASE」の運営者。求人広告会社の元施設長で、趣味は音楽制作(DTM)。育児に奮闘中です!