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竹中功の「よい謝罪」から学ぶ間違った謝り方と正しい対応。

   

yoi-shazai

どうも、「直感」で本を選ぶことでおなじみのシェフです。

最近、竹中功さんが執筆した「よい謝罪」という本をその直感で買って読んでみたんですが、想像以上に面白い本だったので、感想・レビューを書いてみます。

竹中功(たけなかいさお)著書の「よい謝罪」とは?

この本の著者「竹中功」さんは、吉本興業で広報マンを務めていた「謝罪マスター」という二つ名を持つ方です。

(「マンスリーよしもと」の初代編集者でもある)

「謝罪」をなりわいにしていたわけではありませんが、その敏腕ぶりが特に発揮されたのが「謝罪会見」。

  • 広報マンとしてマスコミの対応
  • 謝罪会見の司会
  • 謝罪会見のセッティング

などを35年近く担当した経験があり、吉本興業の「有事の際の対応」には、竹中功さんのノウハウが詰め込まれています。

そして、そのノウハウを書き綴ったのが、何を隠そう「よい謝罪」です。

この本のおすすめポイント

この本のおすすめポイントは下記の5点。

  1. 「謝罪」の本質的な部分を書いている
  2. 時折、吉本興業ならではの「笑い」や「オチ」がある
  3. 誰でもすぐに真似できるノウハウが多い(”上手な謝罪会見”というテーマではない)
  4. 具体例があってわかりやすい
  5. 「謝罪」がテーマの本なのに、小難しいことを一切書いていない

やはり、あの吉本興業(他意はありませんが…笑)の第一線で活躍していた広報マンというだけあって、受け手側のことをよく理解している印象です。

人はなぜ怒るのか?

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どれもこれも膝を打つような内容なんですが、本質的な部分であり、最も共感したのが「被害者の怒り」について。

僕も営業マン時代に部下に指導した経験があるんですが、「被害者の気持ち」を考えれない人が意外と多いんですよね。

  • すみません!わざとじゃないんです!
  • 申し訳ございません。ただ、これは私ではなく、弊社の〇〇のミスが原因でして…
  • 本当に本当に申し訳ございませんでした…(涙)
  • 先程はすみませんでした。ただ、今回の一件は、お客さまが思っているほど重大なミスではなくてですね…

▲こんなこと平気で言ったりしていませんか?これはどれもダメな例です。

なぜなら、被害者にとっては、「誰」が「どんな理由」で害を与えたかなんて関係ないからです。

わかりやすい失敗例

わかりやすい失敗例として、「飲食店での異物混入」時の対応を見てみましょう。

  1. ホールスタッフがお客さんのところに料理を運ぶ
  2. お客さんが料理の中に異物が混入しているのを発見する
  3. ホールスタッフに怒る
  4. ホールスタッフは見に覚えがなく、キッチンスタッフに原因があると主張する

何がダメだかわかりますか?このお客さんの怒りは、「料理に異物が混入していたこと」であり、誰が原因かは関係ないんです。

理想の対処方法

この時の理想の対処方法は、言わずもがな、まずはホールスタッフが責任を持って誠意ある対応をすることです。

  • 不快にさせてしまって申し訳ない
  • 気付かずに提供してしまって申し訳ない
  • 異物に気づかず食べてしまった場合は、体調を気遣う

それでもお客さんの怒りが収まらない時や、お客さんから「責任者を出せ」と要望があった場合には、「店長」や「時間帯責任者」が登場するべきでしょう。

「加害者の謝り方」ではなく「被害者の許し方」が重要

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これも膝を打った部分。膝を打ちすぎて、捻挫しました。

被害者の怒りを理解できていれば、自然にできることではあるんですが、被害者が求めている「謝罪」を履き違えている人も散見されますよね。

わかりやすいダメな例だと、「すぐにお金で解決しようとする」なんてのが、それにあたるでしょうか。

これについて竹中さんは、加害者と被害者の「心のキャッチボール(言葉のキャッチボール)」が必要だと説いていますが、まさにその通り。

加害者が加害者の立場でしている謝罪ではなく、「被害者が本当にして欲しい謝罪が何か」を加害者は考える必要があります。

加害者の謝り方

先述の飲食店での異物混入を引き合いに出して、加害者の謝り方についても考えてみましょう。

料理に異物が混入していた時、よくある失敗例としては、「平謝りして、すぐに変わりの料理を提供しようとする」というもの。

これは、加害者であるお店側が、被害者(お客さん)の気持ちを考えずに対応する例だと言えます。

被害者の許し方

でも、異物が混入していた時の被害者の気持ちや状況は様々ですよね?

  • 髪の毛一本くらいなら気にしないよ
  • もうこのお店の料理なんて食べたくない!
  • 大事な商談だったのに失敗したじゃないか!
  • 異物に気づかず食べてしまって体調が悪くなった!

それなのに、加害者であるお店側が「ただ異物が混入していただけなんだから、料理を交換すればいいでしょ」と考えていたら、新たなトラブルの原因にもなります。

だからこそ、加害者と被害者で「心のキャッチボール(言葉のキャッチボール)」をし、「被害者の許し方」を探る必要があるんです。

謝罪する相手は誰?適切な謝罪の順番は?

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これも非常に重要だなと思ったんですが、「謝罪しなければいけない相手」と「謝罪する順番」も理解する必要があります。

何度も引き合いに出して恐縮ですが、先述の「飲食店での異物混入」の場合、それが突発的な問題であれば直接的な被害者への謝罪だけで済みますが、

  • 他のお客さんの料理にも異物が混入していた
  • 過去の来店客に提供した料理にも異物が混入していた可能性がある

なんて場合は、「どの順番で誰に謝罪するのか」ということも考えなければいけないんです。

謝罪する順番

竹中さんが述べている謝罪の順番はこうです。

  1. 直接的な被害者
  2. 被害者の関係先
  3. 世間

当然と言えば当然なんですが、昨今の「失敗した謝罪会見」や「炎上」を見ていると、これができていないケースが多いように思えます。

例)料理に異物が混入したとわかった時の対応

  1. 異物混入料理を提供したお客さんへの謝罪(直接的な被害者)
  2. 異物混入料理を提供した可能性のあるお客さんへの謝罪(直接的な被害者)
  3. 異物混入料理を提供したことで間接的に被害にあった方への謝罪(関係先)
  4. 世間への謝罪

謝罪はなるべく早く

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ここ数年の様々な「謝罪」を見ていてもわかると思いますが、誠意ある謝罪と共に重要なのが「謝罪までのスピード感」です。

ここ最近の謝罪会見なんかは、「報道の次の日」に行われることも珍しくありませんよね。これは、一般人にも同じことが言えるでしょう。

最近だと、WELQ問題で揺れたDeNAなんかは、謝罪(休止)までのスピード感が遅かったのも、炎が大きくなった要因だったのではないでしょうか?

顔の見えない不特定多数の人」が直接的な被害者と言えたので、スピード感はかなり重要だったと思います。

まとめ

かなり面白い本だったので、ついつい長文になってしまいましたが、伝えきれない魅力がまだまだあります。

  • 加害者にならないためのリスクマネジメント
  • 加害者になってしまった後の「よい謝罪」

を、この本で学んでみてはいかがでしょうか?「許すかどうかを決められるのは被害者だけ」ですから。(本の中で1番印象に残ったフレーズ)

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