「曲ってどうやって作ってんの?!誰か教えろください?!」
という声がどこからか聞こえてきたような気がするので、丁寧にご説明させていただきます。
曲が完成するまでの流れはいろいろある
- コードとメロディーから作り始める人
- ドラムから作り始める人
- ギターのリフから作り始める人
など、一言に「曲づくり」と言っても、その方法は様々です。使用楽器や得意楽器で変わったり、曲ごとに意図的に変えたりもします。
ピアノが得意楽器だからコードとメロディーをセットで考える、ギターが得意楽器だからリズムとリフ・コードをセットで考える…など。
僕の周りで多かったは、「ドラムから作り始める人」と「コードから作り始める人」でしたね。多分、それが一番作りやすいと思います。
また、「作詞から始める」か「作曲から始める」かでもわけることができます。DTMerなら「編曲から始める」というパターンも多いかもしれません。
- 先に歌詞を作り、メロディやコードを考える(作詞先行型)
- 先にメロディを作り、歌詞やコードを考える(作曲先行型)
- 先にコードやドラム(リズムトラック)を作り、メロディや歌詞を考える(編曲先行型)
もちろん、すべて同時進行で作り始める人もいます。ここら辺は、人によって、制作する曲によって、気分によって変わる感じです。
作曲と編曲の違い
先ほどの例でピンときた方もいるかもしれませんが、せっかくなので、「作曲」と「編曲」の違いについて触れてみます。
- 作曲→メロディを作る
- 編曲→メロディと歌詞以外の部分を作る
という考え方でOKです。コードやドラム、ベースやストリングス…などのパートを作っていく作業が「編曲」になります。
- 編み物
- 編み込み
- 編成
といった言葉からも、その意味がおわかりいただけるかと思います。
「いつも似たようなメロディになっちゃうなぁ…」とお悩みの方へ
これは「作曲あるある」ですが、同じ人が作っているメロディはどことなく似てしまうものです。
- 使用楽器が一つ
- 好きな曲のジャンルが偏っている
- 影響を受けたアーティストが少ない
- いつも同じようなテンポの曲を作っている
- 制作方法がいつも同じ
なんてのが主な要因でしょうか。ある意味仕方がないことでもあるんですが、打開策がないわけではありません。一番手っ取り早いのは、先ほどの要因の逆を考えることです。
- 使用楽器が一つ→使用楽器を増やす
- 好きな曲のジャンルが偏っている→いろんなジャンルの曲を聴く
- 影響を受けたアーティストが少ない→いろんなアーティストの曲を聴く
- いつも同じようなテンポの曲を作っている→がらっとテンポを変えてみる
- 制作方法がいつも同じ→いつもと違う制作方法を試してみる
この中でも一番効果がある(と個人的に思っている)のは、制作方法を変えることです。
編曲先行型は使用楽器の影響を受けづらい
僕は意識的に「編曲先行型」で曲を作ることが多いんですが、これはけっこうおすすめです。というのも、作曲って「使用楽器の影響を受ける」んですよ。
一体どういうことかというと、「鍵盤楽器を弾きながら考えたメロディ」と「絃楽器を弾きながら考えたメロディ」ってどこか違うんですよね。あくまで感覚的なんですが。
これは、「弾き語り」をイメージしてみると、なんとなくおわかりいただけるかと思います。
- ピアノよりギターの方がノリを意識しやすい
- ギターよりピアノの方がコード感を意識しやすい
- 主に「ジャーン」と弾くのがピアノ
- 主に「ジャンジャカジャンジャカ」と弾くのがギター
ゆずの曲で言えば…
- 夏色、いつか→ギターっぽい曲
- 栄光の架け橋→ピアノっぽい曲
という感じでしょうか。「いつか」と「栄光の架け橋」って、どこか似ているんですが、ノリは全然違うんですよね。
鍵盤楽器で作曲しようとすると、「栄光の架け橋」っぽいメロディは作りやすいんですが、「夏色」や「いつか」のようなノリのメロディは作りづらいと思います。
まとめ
といった理由から、僕は「編曲先行型」で曲を作ることが多いです。インストを作って、それを聞きながら頭の中で作曲する感じですね。時には口ずさみながら。
先ほどのようにフラットな感覚で作曲できるのもそうなんですが、その他にも…
- 歌いやすいメロディが作れる
- 音域を意識しやすい
といったメリットがあります。音域がめちゃくちゃなメロディになっちゃう…休符がないメロディになっちゃう…なんてDTMerやボカロPには特におすすめの方法ですよ!