「iPhoneが壊れた!」と慌ててやってきた友達のためにバックアップやら修理手配やら色々とサポートしてから数日後。
何やら一刻も早くiPhoneが使いたいとのことで家に押しかけてきました。
いやいや、エクスプレスよりエクスプレスしちゃダメだよ。君のiPhoneは奇跡的に無事だったけど、本来バックアップも取れなかったかもしれないんだよ?素直に代替機が届くまで待とうよ。
と冷静に諭したんですが、『大丈夫、大丈夫!ちょっとだけ、ちょっとだけだからさ、ね!いいでしょ!?』と、家に上がりこんできました。
iPhoneからiPhoneへのデータ移行は簡単だけど…
今回友達がやりたかったことは「自分のiPhoneのデータを他のiPhoneに復元して使う」ことです。特に難しい話ではありませんね。
僕の友達もそれを理解していたようで、弟のiPhoneを持ってきていました。
ということで、早速取りかかることに。
- 友達の弟のiPhone(代替機になるiPhone)のデータをバックアップ
- 1のiPhoneに以前バックアップした友達のデータを復元
これで、問題なく使えるはずが、「2ファクタ認証」ができずにデータが復元されませんでした。
2ファクタ認証とは?
2ファクタ認証とは、特定のApple製品(iPhone・iPadなど)を操作できるようにするために、他のApple製品から認証作業をするシステムです。
(簡単に言うと「ワンタイムパスワード」みたいなものですね)
今回の例だと、iPhoneを操作できるようにするためにiPadやiMacで認証作業をする…ということです。
ただ、残念ながら僕の友達はiPhone以外にApple製品を持っていません。
つまり、2ファクタ認証ができないんです。
また、SMS(電話番号でのメール)での認証もできますが、キャリアが違ってSIMカードを差し替えることができなかったため、この方法も使えませんでした。
「iPhoneを探す」がオンになっていて復元できない!
友達はすごく残念がっていましたが、こればかりは仕方がありません。
まぁ、何日か待てばiPhoneが届くんだし、とりあえずすべて元通りにして…と、逆の作業を開始しました。
しかし、大変なことに気がつきます。
友達の弟のiPhoneの「iPhoneを探す」がオンになっていたらしく、バックアップデータから復元できないんです。
ただ、それはもう勉強済み。
パソコンやスマホなどのインターネット接続ができる端末でiCloudにアクセスすればオフにすることができます。
しかし、ここで新たな問題が。
友達の弟、「Apple ID」と「パスワード」両方とも覚えていなかったんです。
マジかよ…
何も覚えてなくても「リカバリーモード」なら大丈夫!
さて、ここからが本題です。
この状態になった時、試せる方法はいくつかあると思いますが、まずはお金も時間もかからないリカバリーモードでの復元を試してみてください。
パソコン(WindowsでもMacでもOK)が必要ですが、Appleデバイスの正式な復元方法です。
パソコンがない、パソコンを貸してくれる知り合いもいない…なんて場合は今回ご紹介する方法が使えません。その場合はApple Store直営店や正規サービスプロバイダ、【iPhone修理アイサポ】のようなiPhone修理専門店に相談してください。前者が正攻法ですが、後者の【iPhone修理アイサポ】の方が初心者向けです。
リカバリーモードの主な手順は以下の通りです。
- iTunesを最新バージョンにする(※ソフトがなければこちらからインストール)
- iPhoneとパソコンをケーブル(充電ケーブルのコンセントに挿す部分を外すとケーブルになります)で接続した状態でiTunesを起動
- その状態でiPhoneを強制再起動する
- 「iTunes に接続」の文字が画面に表示されたら強制再起動をストップ
- 「アップデート」をクリック
- iPhoneが初期化されるので、バックアップデータから復元
【参考】iPhone、iPad、iPod touch をアップデート/復元できない場合
デバイス別の強制再起動手順
iPhone 8 以降 | 1.「音量を上げる」ボタンを押してすぐに放す 2.「音量を下げるボタン」を押してすぐに放す 3.「iTunes に接続」画面が表示されるまで「サイドボタン」を押し続ける |
iPhone 7 または iPhone 7 Plus | 「iTunes に接続」の文字が表示されるまで「サイドボタン」と「音量を下げるボタン」を押し続ける |
iPhone 6s 以前 | 「iTunes に接続」の文字が表示されるまで「ホームボタン」と「上部のボタン(またはサイドボタン)」を押し続ける |
まだ完全復元されてない!
「弟にiPhone借りてきたのに、電話もメールも使えないとか…どうやって謝ろう…」と、友達が凹んでいたんですが、これで一安心。
電話やメールなど、最低限のことはできます。
ただ、アプリは復元されません。
正確には、データは復元されているものの、Apple IDもパスワードもわからないためアプリがダウンロードできない状態です。(待機中の状態でストップ)
はぁ…これじゃあ完全復元はできない…ん?
バックアップデータから復元はされている。
ただ、アプリはダウンロードできない。
ということは…
アプリをダウンロードするためのApple IDはなんでもいいの…?
新規でAppleIDを作ろう!
ということで、Apple IDを新規で作成することにしました。
Apple IDの作成方法は以下の記事で紹介しています。
今回は「登録したメールアドレスもパスワードも何から何までわからない!」状態だったので新規作成することにしましたが、Apple IDを検索したり、パスワードをリセットするのが正攻法です。
新規のApple IDでサインインすればアプリも復元!
Apple IDを新規で作成して、アプリをダウンロードしたところ…
すべて正常に復元されているではありませんか!
- ゲームのデータ
- LINE
なども、文字通りすべて元通りでした。
メールアドレスとパスワードを登録していなかったので、LINEは無理だろうなぁ…と思っていたんですが、問題ありませんでした。
つまり…完全復元!
まとめ
こういうことをすべてのiPhoneユーザーが知っていれば、Appleのカスタマーサポートの負担も減ると思うんですが、普段経験しないからこそ「まずは電話」となるんでしょうね。
あ、そうそう。
終わってから気づきましたが、最初の段階で「リカバリーモードで復元」すれば問題なく復元できたんですよね…後の祭りですが!
「バックアップデータから復元できないから、もうお手上げ!」ではなく、今回ご紹介した方法で復元してみてはいかがでしょうか?