マイナンバーカードがなくて確定申告書類を郵送したのが昨年のこと。
今年は僕と妻のマイナンバーカードを発行していたので、試しに妻の確定申告をe-Taxでやろうと思ったんですが…できませんでした。
今回e-Taxを利用した環境はこちら。
- パソコン→Mac
- ブラウザ→Safari(11.02)
- OS→High Sierra(10.13.2)
色々と試したこともあるので、今回はそこら辺の話をまとめてみます。
【追記】Mojaveについては別記事でまとめています。
推奨環境外だとやっぱり無理?
事前にわかっていたことですが、今回の環境は推奨外です。
平たく言うと、「国税庁ではこの環境からe-Taxを使うのは推奨していませんよ」ということですね。
ただ、対応外ではなく、あくまで「推奨外」という表現を使っていることから、ちゃんと送信できれば特に問題はないはず。
そういった理由で僕も挑戦してみたんですが、順調に書類が作成できるものの、最後の最後、「書類の送信」がどうしてもできませんでした。
Javaの環境は最新で、JPKI利用者ソフトでマイナンバーカードはちゃんと読み取れているんですが。。
Javaのサポート終了でFirefoxでもe-Taxは使えず
「Safariだとダメだけど、Firefoxならいけた」という情報があったので、Firefoxでもやってみたんですがダメでした。
こちらは原因がはっきりとしており、FirefoxでJavaのサポートが終了になったからです。
Firefox バージョン 52 以降、Adobe Flash を除き Firefox における NPAPI プラグイン のサポートは終了しました。これらのプラグインがコンピューター上にインストールされていても Java や Microsoft Silverlight、Adobe Acrobat を含め、Firefox に読み込まれなくなります。詳細は、互換性についてのドキュメント をご覧ください。
Java、Silverlight、Adobe Acrobat および他のプラグインが動作しなくなりました
対応策(代替案)
これまでの話を踏まえると、対応策は以下のようになります。
推奨環境までダウングレードする
個人的には論外ですが、どうしてもe-Taxを使いたい場合は推奨環境になるようにダウングレードするのが確実でしょうか。
過去のバージョンをダウンロードできるサイトもありますし、バックアップデータから復元することもできます。
ただ、e-Taxを使うためだけにダウングレードするのもどうかと思いますし、セキュリティ的にもあまりおすすめしない方法です。
MacにWindows環境を構築する
ある意味正攻法とも言えるのが、MacでWindowsを動せるようにし、そこでe-Taxを使うことです。
- BootCamp
- Parallels
など、Windows環境を構築する方法はいくつかありますが、おそらくどの方法でもe-Taxが使えると思います。
(ただ、僕は試していないので、確実に成功させたい方は後述のfreeeがおすすめです)
書類作成後に郵送または持参する
送信はできませんが、書類の作成や保存は可能です。
去年はこの方法で確定申告しましたが、超絶使いづらいわけでもないので、人によってはこの方法でも十分かと思います。
ただ、印刷や書類を貼り付ける手間がかかり、記載内容が多いと絶望的に非効率なので、その場合は後述するクラウド会計ソフトの「freee」を使った方が良いです。
クラウド会計ソフト「freee」で電子申告する
個人事業主(フリーランス)や中小企業・法人の強い見方である会計ソフト。
今は、freeeやMFクラウドなどのクラウド会計ソフトを選ぶケースがほとんどだと思いますが、シェアNo.1のfreeeでは電子申告が可能です。
僕の分の確定申告はfreeeでやりましたが、問題なく送信できました。
e-Taxと違い、freeeではHigh Sierraも対応OSになっていますからね。
MFクラウドと比較した上でfreeeをメインで使うことにしましたが、現時点のMacユーザーの選択肢はfreee一択と言っても過言ではないかもしれません。
また、多くのクレジットカードや銀行の過去明細(取引データ)が同期できるので、確定申告の時期になってから利用し始めても問題ありません。
MFクラウドは最終的にe-Taxを使う
ちなみに、MFクラウドでも電子申告が可能となっていますが、freeeとは違ってe-Taxで扱えるファイルを出力するという方法を採用しているので、最終的にはe-Taxが使えないといけません。
まとめ
クリエイティブ職なら古い環境のMacを使い続けることも珍しくありませんが、ほとんどの方は最新の環境にアップデートしているはずなので、現行のe-Taxの仕組みが悪いと言わざるを得ません。
この調子だと、来年の確定申告もMacの最新環境ではe-Taxが使えないと思うので、MFクラウドに期待するか、すでに電子申告に対応しているfreeeを使った方がいいかもしれませんね。
追記:e-Taxで送信する方法【非推奨】
コメントでe-Taxを使える方法を教えていただき、挑戦してみたところ確かに最後の送信もできました。
セキュリティ上の問題から推奨はできませんが、どうしてもMacの最新環境でe-Taxを使いたい方は自己責任の上で以下の方法を試してみてください。
本来は、ICカードが正常に読み取れていても、最後の画面で「ICカードを認識できませんでした(略)」というメッセージが表示されて送信できませんが…
Safariの環境設定→「Webサイト」のタブ→プラグイン→Javaと進み、「keisan.nta.go.jp」の右側にある選択リストボックスをoptionキーを押しながらクリックすると、「安全なモードで実行」という項目があるので、それをクリックしてチェックを外します。
その後、Safariを再起動し、再度e-Taxでの送信にチャレンジ。
すると、最後の画面で信頼するかどうか聞かれるので、「信頼」をクリック。
後は、画面の案内通りに進めば送信できます。
先ほども言いましたが、これは「安全じゃない状態でJavaを実行する」ことになるので、そこら辺をしっかり理解した上で試してくださいね。
無職の方や、収入や支出が極端に少ない方以外はfreeeを使うことを強くおすすめします。