クラウド会計ソフトの2強、「freee」と「MFクラウド確定申告」。(MFクラウド会計は法人用)
両者を実際に使ってみて、それぞれの特徴(メリット・デメリット)がわかったので、比較記事として徹底的にまとめます!
全体的な使いやすさ
全体的には「freee」の方が使いやすいです。
その理由は「これってどういうこと?」という悩みがほとんどないからです。
感覚的には、「Aを設定してください。わからない場合はこちらの記事を見てください」というのがMFクラウドで、「これを入力するとAが設定されます」というのがfreeeです。
結果的には、どちらのソフトも経理のことがわからなくても使えるんですが、まったくの初心者であれば、freeeの方が格段にストレスフリーです。あ、ストレスfreeeです。
WEB版
どちらも、Windows・Macに対応していて、すべてのデバイス(パソコン・タブレット・スマホ)で使えます。
大きな違いはありませんが、どちらもスマホ画面に最適化されていないので、スマホでアクセスする場合は操作しづらいです。
アプリ版
freeeは同名のアプリ、MFクラウドは「MFクラウド経費」というアプリがあり、
- 支出
- 入金
- 経費の登録
など、あらゆることがアプリ単体でできます。
というより、
- 通知があって気づきやすい
- スマホがあれば、いつでもどこでも使える
など、基本的にアプリで管理するものと言っても過言ではありません。
freeeは、確定申告書・決算書もアプリで作成することができます!
また、アプリ自体の使いやすさにおいては、freeeの方が利便性が高いです。
仕訳機能
仕訳(分類)機能に関しては、どちらもほぼ同じです。
当初、各種サービスと連携して個別に利用明細を取り込めるのがMFクラウドだけだと思っていたんですが、freeeでも同じことができました。
例えば、以下の物をAmazonで購入した場合、
- 下着
- お菓子
- プリンターのインク
- ビール
- パソコン
通常は、すべての金額が合算された状態で同期されるので、「プリンターのインク代」と「パソコン代」を経費として登録する場合は手動で仕訳する必要がありますが、freeeもMFクラウドも細分化された利用明細が取り込めるので、半自動で仕訳することができます。
ビジネス用とプライベート用でクレジットカードを使い分ける必要もないので、とても便利です。
他サービスとの連携機能
- e-Tax用のファイルを出力できる
- 膨大な数の銀行の口座・クレジットカードに対応している
など、どちらも連携機能が充実していますが、MFクラウドは、家計簿アプリ「マネーフォワード」と連携できます。
すでにマネーフォワードを利用している方はもちろんのこと、プライベートのお金も同時に管理したい方は、MFクラウド確定申告の方がおすすめです。
仮想通貨への対応
2017年は仮想通貨元年。
きっと、多くの方が仮想通貨の取引を経験したはずですが、中にはいくら利益を得たのか、いくら損をしたのか、計算ができない方もいるかもしれません。
そういった背景もあり、freeeとMFクラウド確定申告が仮想通貨の計算に対応しました。
freeeの対応
対応している取引所は「bitFlyer(ビットフライヤー)」と「bitbank(ビットバンク)」の2つ。
これらの取引データを読み取ることで自動で計算してくれます。
参考Lightning FXへは未対応
参考上記以外の取引所に関しては、自分で計算した上で雑所得を入力します
執筆時点では先着5,000名しか利用できないため、上記の取引所メインで仮想通貨取引をしている方はfreeeを全力でおすすめします。
関連仮想通貨の確定申告なら 会計freee for 仮想通貨
MFクラウド確定申告の対応
自動計算ツールを提供しているfreeeに対し、MFクラウド確定申告は税理士のサポートプログラムを提供しています。
タイミングによっては利用できませんが、複数の取引所で大量に取引している方は申し込んでみるのも良いかもしれません。
申し込みが間に合わなかった方、あまり取引をしていない方は、freeeと同じく雑所得を入力すればOKです。
参考仮想通貨申告サポートプログラムスタート(現在は募集終了)
確定申告書・青色申告決算書の作成のしやすさ
先ほども少し触れましたが、
- すべての作業がアプリで完結する
- 確定申告書・青色申告決算書が非常に簡単に作成できる
など、freeeの方が圧倒的に使いやすいです。これは両者の決定的な違いとも言えます。
例えば、家事按分(あんぶん)の設定。(仕事とプライベートで兼用しているものの割合を決めること)
MFクラウドでは、自分で入力画面を探して設定する必要があり、家事按分のことを知らないとスルーしてしまう可能性があります。
一方のfreeeは、確定申告書(青色申告決算書)の作成の段階で「仕事とプライベートで兼用しているものはありますか?」と聞いてくれるので、何もわからなくても設定することができます。
ただ、書類を作成するのが基本的に「年に1回」だと考えると、そこまで気にする必要もないのかもしれませんね。
電子申告への対応
e-taxで取り込めるようにファイルを出力するMFクラウド確定申告に対し、freeeはfreee上で電子申告ができます。
freeeの電子申告機能は2017年度分からMacにも対応したので僕も使ってみましたが、感動するレベルで簡単に確定申告が終わりました。
最新OSだとe-taxが使えなかったりするので、Macユーザーには特にfreeeをおすすめしたいですね。
実際、High SierraのMacでe-taxから確定申告できませんでしたが、freeeの方は問題なくできました。
サポート体制
どちらもサポート体制がしっかりしていて、わからないことは「チャット」や「お問い合わせフォーム」から気軽に質問することができます。
実際に、それぞれチャットとメールで問い合わせてみましたが、すぐに返信があったので困ったことがあっても問題ないでしょう。
甲乙つけがたいのですが、強いて言うなら、
- 無料プランでもメールでサポートしてくれる
- 土日でもメールで対応してくれる
という点で、MFクラウドの方が親切かもしれません。
日曜日に問い合わせましたが、すぐに返信がありました!
…とは言え、freeeにしてもMFクラウドにしても、わからないことがほとんどないので、そこまで気にするポイントではないです。
料金
基本的な料金は以下の通り。
freee | MFクラウド確定申告 | |
---|---|---|
プラン | スターター | ベーシック |
月額料金 | 980円 | 800円 |
年額料金 | 9,800円 | 8,800円 |
備考 | 初回30日間無料、年額払いの方がお得 |
どちらも無料プランがありますが、freeeの場合、無料プランだと確定確定書(青色申告決算書)が作成できないので、どうしても無料で使いたい場合はMFクラウド確定申告を利用するしかありません。
ただ、そのMFクラウドにも当然「制限」があり、無料で使っていけるかどうかの基準は「月々の仕訳が15件以内で済むかどうか」です。
ですので、
- 取引先が少ない
- 買い物が少ない
- 仕事用とプライベート用の口座が別々
という方以外は基本的に有料プランを使うことになります。
クラウド会計ソフトのコンセプトが「経理を楽にする」なので、「色々工夫して無料プランを使おう!」と考えている方は、その考えが本末転倒だということをお忘れなく!
freeeカードで更にお得に
少しでも安く利用したい方向けの情報ですが、freeeとライフカードが共同開発している「freeeカード」という事業用クレジットカードを使えば、freeeの無料期間が2ヶ月になります。
開業したばかりの個人事業主でも申し込めるので、事業用クレジットカードが欲しい方はfreeeがおすすめです。
どっちの会計ソフトを使うべき?
では、ここまでの内容を踏まえて、どっちの会計ソフトを使えばいいのか、それぞれまとめてみます。
freeeをおすすめする人
- パソコンがない(あまり使わない)
- 外出(移動)が多い
- 「調べる」作業が嫌い
- とことん「使いやすさ」にこだわっている
MFクラウドをおすすめする人
- プライベート用と仕事用の物をまとめて通販で購入する
- 月々の支出や入金が15件を超えない(無料プランを利用する場合)
- 家計簿アプリ「マネーフォワード」を使っている(これから使いたい)
- 当サイトのMFクラウド関連の記事を読んで使い方を理解した
- 1円でも安くクラウド会計ソフトを使いたい
まとめ
僕は、メインのクラウド会計ソフトにfreeeを選び、MFクラウド確定申告は課金せずに使い続けることにしました。
どうしても1つに選べないのであれば、「両方試してみて、自分に合った方を選ぶ」という方法が1番良いでしょう。どちらも無料で試せるので。
以上、freeeとMFクラウド確定確定の比較でした!参考にしていただければ嬉しいです!